nurembergの日記

妊娠出産諸々の記録

出産前後

39w1d
健診。まだまだ、また来週。と言われる。
焦ることでもないけど、そろそろ待つのに飽きている。
やる事はないが、出かけられないし、大して動けないし。
いつか分らないのが長々と続いてもなあ、ということで
少し変化をつけてみる。
 
家での運動から、散歩に切り替え。
保育園をいくつか見て、3時間くらい歩いた。
外は肌寒いので、ユニクロの暖パンをはいたがウエストが全く入らず
ファスナーは全開、紐だけで止まっている状態で履いた。
 
39w3d
旦那さんを仕事に送って、帰りの車庫入れで
ミラーをおもいっきり車庫の壁にぶつける。ショックすぎる・・・
臨月は注意力散漫すぎる。本当に運転はよくないな。
 
こんなギリギリまでいいのかなあと思いつつも腰が痛すぎるので整体。
骨盤が歪んでいたら出るものも出ないだろうし。
腰だけでなく、ちゃんと母乳が出るように首肩脇あたりもがっつりほぐしてもらう。
この日は特に気持ちよく、楽になった。
これで血行もよくなって一気に産まれると思います、
と自分で宣言して帰った。
入院用カバンを一応最終確認した。
 
39w4d
朝方、腹が痛くて目が覚める。
腹を下したような痛み、トイレに行くと出血。
これは。100回は人のブログで読んだおしるしというやつね。
はいはい聞いた通りの感じね。ここで焦っちゃいけないって知ってるわー。
腹痛もおさまったので、再度寝る。
 
昼は何事もなく過ぎ、
まだ大丈夫だろうと明日の夕飯の買い物までする。
(これが結局手つかず1ヶ月冷蔵庫で寝かしてしまうはめに)
21:00頃にまた腹痛。
間隔は15分、30分、5分、とバラバラ。前駆陣痛というやつかな。
ゆっくり風呂に入って、さっさと寝る。
 
39w5d
AM2:30頃、腹痛で目が覚める。
無視して寝ようとしたが、どうも痛い。
時間をはかる。15分、12分、11分と怪しい間隔。
そうこうしているうちに1時間経ち、寝れないので諦めて起きる。
一応、入院のカバンに充電器やらなにやらを詰め込む。
 
リビングで陣痛の感覚をはかりながら過ごす。
病院の診察は9:00からなので、8:00くらいに電話しようかな、、、と目途をたてる。
(診療時間内でないと、深夜料金取られる!というセコイ考え)
ほぼ10分おきに痛む腹。手帳に時刻が10分刻みでひたすらメモされていく。
ダラダラとネットサーフィンするものの、全然捗らない。
 
遠くで外猫の鳴き声がすごい。繁殖期?
うちの猫はそんな声に反応することなくスルーだ。
 
夜中まで自室で仕事している旦那さんが心配して声をかけてくれるが
今痛いから話しかけないでくれ という感じになってくる。
そこまで激痛じゃないし、我慢はできるけど
10分に1回という頻度と、これからずっとこれが続くんだという絶望に
段々気が重くなる。繰り返しと、いつまで続くか分らない、痛みは確実に強くなるという確信、
ほぼ拷問と同じ仕組みだろうこれは、と思った。
本当に無痛を選んで良かった・・・!病院にさえ着けばこれが終わるんだから。
 
5:30頃に、これは8:00までは待てない。6:00になったら電話しよ、、、と
心がぼっきりと折れた。拷問だったら吐いてる頃。
そして、膨大な妊婦ブログで得た知識、
麻酔入れたらモノが食えなくなる、食ったばかりじゃ麻酔入れてもらえない、
というのを思い出して、
その辺にあった神戸屋の菓子パンをもそもそと食べる。これは本当にナイスプレーだった。
 
6:00前に、大阪に日帰り出張の旦那さんを送り出す。
この時点でも、そんなにすぐにお産が進まないだろうと思っていた。
もしかしたら今日中かも、くらいに考えていた。
 
6:00ぴったりに電話。
自動音声で受付時間外のアナウンス。「緊急の方は1を押してください」
申し訳ないと思いつつも即1を押す。
呼び出し音に切り替わり、夜勤の助産師さんが出た。
出血があったこと、前駆陣痛みたいなものを経て今10分おきに腹痛があることを伝える。
 
「今すぐ来て頂いて大丈夫ですよ。むしろ7:00前に来れたらその方が
麻酔科医も時間すぐとれますから、タイミングがいいですよ」
 
神対応か。ではすぐ行きます、と言って電話を切る。
登録していたマタニティタクシーに電話、15分程で到着とのこと。
猫にエサをあげて、いってきますと伝える。
電話してほっとしたのか、痛みの間隔が少し開く。
これはフライングしてしまっただろうか??
 
忘れ物ないか確認して、玄関に荷物を置く。
そうこうしているうちにタクシー到着。
何も言わなくても、登録先の病院に行ってくれる、、、という話だったが
道順が微妙に遠回り。この一方通行地獄じゃナビも役に立たないな。
まあ大した時間の違いじゃないからいいけど。。。
その隙に実家に連絡。
 
10分かからず到着、誰もいない待合室に座っていると
コンビニで朝飯買って今来ました、という体の先生が
コンビニ袋ぶら下げて入ってきて診察室へ消えた。
起こしちゃったのかな、、、これのせいで 
宿直終わったと思ったら終わってなかったみたいな、、、
と申し訳ない想像が膨らむ。おにぎり2個で足りますかね先生。
 
内診、
子宮口3㎝、お産始まってますね
このまま入院してもらっていいでしょう、とのこと。
ほっとした。とりあえず帰されなくてよかった。
旦那さんにメール、仕事は調整をすれば15時頃には病院に来れるとのこと。
 
2階の病室へ案内された。今日は誰も入院してないらしい!
分娩室とトイレ、調乳用スペースに一番近いベスポジの部屋。
電話に出てくれていた助産師さんに案内されるまま着替えて
処置室へ。まず、麻酔用のカテーテルを入れる。
 
麻酔科の先生がやってきて、
麻酔で気持ち悪くなったことありますかーと言われたので
全身麻酔の時も、ぎっくり腰やったときの神経ブロック注射の時も
全く問題なかったですーという話をしたら
えーブロック注射どこでやった?目黒の?塩谷ペインクリニック?
いつ頃?わー僕が打ったかもね!と妙に盛り上がった。
 
じゃあ大丈夫だね!と針を刺したが、刺すときにビクッとして動いてしまった、、、
で、刺し直し。本当に危ないよね、、、
背中の針さしたところは、1ヶ月過ぎまで押すと違和感が残った。
 
カテーテルが入り、テープでだーっと止めて
仰向けに寝る。痛いかな、、と思ったけどあまり気にならない。
病室に戻って、NSTつけて、点滴の準備。
ここで8:00ぐらい。
 
夜勤の助産師さんが交代して、
日勤の担当の人が来てくれた。
陣痛促進剤から入れて、効いてきたら麻酔を入れ始めるとのこと。
一番少ない分量から入れ始めます、痛みが強くなってきたら
教えて下さい、と言われる。
 
この陣痛促進剤が一番心配だったけど、
容量少なめからで少しほっとする。
朝のニュースを見ながら、NSTの数字を眺める。
張りの強さを示す数字が少しずつ上がってくる。
50、60、、
MAXの数値が70になったらナースコール押そうかな、、、と思ったものの
波があってなかなか70にならない。
そうこうしているうちに、30でもさっきより痛い気がする。
 
ここで我慢してもしょうがないし、麻酔が効くまでのタイムラグもあるから
早めにいっとこ、とナースコールを押す。9:00くらい。
 
すぐに助産師さんが来てくれて、
NSTを見て、だいぶ陣痛がついてきているね、と言って
では麻酔入れ始めます、と説明をしてくれた。
トイレを済ませて麻酔開始。
痛くなればボタンを押す、15分に1回しか押せない、
安定した濃度を保つため、痛みがなくても1時間に1回くらいのペースで押すこと、など。
ここから水分も取れなくなるが、氷を口に含むことはできる、ということだったので
早速氷を持ってきてもらう。口カラカラなので、結構ふんだんにくれた氷が嬉しい、、、、。
 
保冷材で麻酔の効きを確認、(効いていると、触った間隔はあるが冷たさを感じなくなる)
場所によって効きのムラが出るので、体の向きを変えて全体に麻酔が効くよう
細かく調整をしてくれる。
9:30頃には、痛みが完全に引く。張りも感じない。
NSTは引き続き、張りの波があることを示しているけど、全然痛くない。
 
9:00に病院に来てたんじゃ全然間に合わなかったな、、、
あの痛みの中、麻酔効くまで2時間待つのは嫌だ。。
 
落ち着いたので、友達にぼつぼつと連絡をする。
スマホが壊れたので、仕事用のガラケーで。。。
 
10時触診 子宮口3cm、薄く柔らかくなってきているとのこと
促進剤増量。
10:20頃 一番強い張り。NSTが80になった。少し痛いかな?くらい。
ニュースで今年は暖冬と言っている。今年はスノボに行けないからいいや。
昔、先輩が子どもが生まれたから今シーズンはスノボ行けない、と言っていて
1回も行けないの?1回くらい許してくれないの?と驚愕したけど
今ならその嫁サイドの気持ちが分かるわ、、、。
 
助産師さんから、立ち会い希望の確認。
15時には病院に着くということを伝える。
内診で子宮口確認、柔らかくなってきているとのこと。
引き続き促進剤は最低濃度のまま。
痛みも特に感じないので、麻酔も押さず、ちょこちょこ様子を見に来てくれる助産師さんが
10:30過ぎに1回麻酔のボタンを押す。
 
11:00頃、母現れる。びっくりした。
陣痛で転げまわっているわけではないから、そんな早くに来ても
やることもないし、まだ3cmだし、病室狭いし、、、。
母もただただテレビみてメールしている落ち着き払った娘に完全に手持ち無沙汰。
特に何も言わないけど、えっ そんなに普通?てなってる。
旦那さんが15時に来るからその頃までは何も起こらないと思う、
お昼でも食べておいでよ、と送り出す。
11:30麻酔追加。効きの調整のため、体を左に傾ける。
 
氷を定期的にもらって、テレビを眺める。
水飲めないの辛いかなと思ったけど、結構氷がもらえるので全然苦じゃない。
12:00導尿、内診3cm。
その後ヒルナンデス見ながらうとうとする。
 
13:30頃の内診で、
あらいいおしるしだわ~ と言われる。出血と、子宮口全開だと。
さっきまで3cmだったのに急に全開になるもんだね、、寝てるうちに。。。
普通ならこれで分娩室へGoなんだろうけど、、、、
 
「旦那さんいらっしゃるの15時でしたっけ。
一旦促進剤止めますね。もし破水などあれば待たずに分娩になりますが。」
なんて融通がきくんだ、、、
 
そしてそのまま待つこと1時間ちょっと。
この間も勿論無痛。ミヤネ屋みて過ごす。
母は一旦家に帰り、洗濯物取り込んで戻ってきたらしい。
15時を待って、分娩室へ。
 
分娩室にはMAX4人の助産師さん+医師がその都度1名。
今日は入院1人だけあって、手厚い、、、
担当の助産師さんが足元に立って、いきむ練習、合図をしてくれる。
すごい上手、と毎度毎度丁寧にほめてくれて大変に心強い。
NSTの波を見ながら、大きな波が来たらいきむ。
数字が見えないので、メガネをはずせない。
コンタクトにしておけばよかった・・・
繰り返すうち、骨盤あたりに何か出てきそうな感覚が出てくる。
これ、この大きさ、、本当に出るのか・・・
どうやっても骨盤にひっかかっている・・・と思っているうちに
骨盤がぐいぐいと広げられている感覚。うう骨が動いてる。。
実際手で広げてくれていたのか、自然に広がってたのかは見えないから
分からないけど。
 
特に私が叫ぶわけでもないので、極めて静かな分娩室。
助産師さんの励ます声だけが響く。
後は、オルゴールのBGM。
「この曲、ちょっと古いですね、、、」という話しを助産師さん達がしている。
まあ、私の世代に合わせてくれたんじゃない。
 
髪の毛が見えてきてますよ、と言われてからもそこそこ時間がかかるもんだ。
だって出る気がしないもの、、、。
 
医師がフラリと見に来て、
「・・・切らなくて大丈夫そうだね 伸びそうだね」と言った。
やったあああああああ!!!!オイル!ありがとうヴェレダ!!!
と全力で叫びたかったけど、ここで力任せに踏ん張ったらいかん、
ゆっくり慎重にいこうとちょっと抑える。
 
助産師さんは、もうすぐですよ、上手です、、と
絶え間なく励ましてくれるので、そろそろ出さなきゃまずいかなという
謎のプレッシャーに襲われ、さっきの慎重さを忘れ全力でふんばる。
 
旦那さん呼んで、と声がして
旦那入場。危うく足元側に回り込みそうになってたが
助産師さんに制されて頭側へ。
 
そこからほんの数分(だった気がする)、
その場にいる助産師さん達がわあっと歓声を上げてくれて、
ぽんっと人間が出てきた!私が2人に増殖した!!と感じた。
すぐに赤ちゃんの泣き声がして、涙が自然にぶわっと出た。
1人だったものが2人に離れてしまった。もう別の人間だ、と思った。
 
15:00に分娩室に入って、15:50に出産。 
 
待て、あれ、股の向こうで医師が何か縫ってる、縫ってるよね!?
切らなかったのに、切れたのか・・・
 
「『きつめに縫って下さい』と医者に言う」
という妊婦ジョークを思い出したが、とてもじゃないがそういうことを言う
雰囲気でも気分でもねえ。
 
突然「胎盤見ますか?」
お、おう。
思った以上に、しっかりしてる。
もっとボロボロだったり、ちぎれそうになってたりするのかなと
思ったけど、まだまだ使えそうな。普通に内臓だ。
よくぞ10ヶ月近く順調にこどもをしまって育ててくれた。ありがとう。
  
カンガルーケアで胸の上に小さい小さいひとが置かれた。
元気にガン泣きしている。
嬉しいでも悲しいでもないんだけど、こちらも涙が止まらない。
自分のこどもが産まれるって、こんな気持ちなのか。
何もないところから人が出来るなんて。0から1が。
母も分娩室へ入ってくる。写真撮ったり。
そんなこんなで、とりあえず、無事生まれた!
 
木曜日の朝に入院して、木曜日中に産んだので
担当が院長ではなかった!ということもちょっとよかった。